
スポーツ中によく見られるケガの1つが「突き指」です。
痛みが出ても自身で行う処置のみだけで済まされがちな突き指ですが、大きなケガを伴っており、受診したほうがいいケースもあります。
いざというときに困らないよう、突き指で受診が必要な状態の判断基準や、応急処置について理解しておくことが大切です。
この記事では、突き指で受診が必要なケースの判断基準を解説します。
目次
■突き指とは
突き指は、指を強くついた際に起こるケガの総称です。
日常生活や仕事など幅広いシーンで起こるケガであり、主に指の痛みや腫れ、曲げにくさなどが生じます。
突き指は誰にでも起こりうるケガですが、特にスポーツ中に受傷するケースが多いです。
ボールに強く指をぶつけたり、人と接触したり、あるいは床に転倒したりなど、スポーツ中のさまざまな場面で起こります。
■突き指したら病院へ行くべき?
突き指をした場合、指の状態次第では病院を受診したほうが良いケースもあります。
軽症の場合は、一時的に痛みや腫れが起こるだけですみますが、なかには骨や靭帯を損傷している場合もあるのです。
突き指はポピュラーなケガであり、放置しても治るケースも多いため、病院を受診しない方も少なくありません。
しかし、重度の突き指は治療のタイミングを逃すと、完治するまで時間がかかってしまったり、変形が残ったりする可能性もあります。
指を強く突いた場合は放置するのではなく、しばらく痛みや腫れの状態を確認し、必要に応じて整形外科を受診しましょう。
■突き指で受診する判断基準
突き指で受診が必要なケースでの判断基準を紹介します。
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内出血している(青黒く変色している)
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指の形が変形している
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腫れや痛みが2日後も続く
上記の症状が見られる場合、単なる突き指ではなく、内部の組織の損傷が考えられます。
特に内出血や指の変形が見られる場合は、骨折や脱臼、靭帯の損傷など、重症の可能性も。
当日の判断が難しい場合は、翌日まで安静にして経過を観察しましょう。
翌日に腫れや変色が悪化している場合や、痛みがどんどん強くなっている場合は、早めに整形外科で検査を受けてください。
※参照:MSDマニュアル/骨折の概要
■突き指したら「RICE」の応急処置をしよう
突き指をした場合は応急処置を行うことで、痛みや腫れを和らげましょう。
突き指の応急処置
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Rest |
突き指した場所を動かさないようにする。 必要に応じて関節をテープや添え木で固定する。 |
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Ice |
痛みのある部分を氷や冷水ですみやかに冷やす。 |
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Compression |
テープやハンカチなどで軽く圧迫する。 |
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Elevation |
指を心臓より高い位置に上げ、血行を抑制する。 |
上記の応急処置は、頭文字をとって「RICE処置」と呼ばれています。
強い痛みを感じた場合は、なるべく早めにRICE処置を行い、患部の痛みと腫れを抑えましょう。
※参照:一般社団法人 日本スポーツ整形外科学会/3.スポーツ外傷の応急処置(RICE処置)
■突き指した場合の注意点・やってはいけないこと
「突き指は引っ張れば治る」と聞いたことがあるかもしれませんが、症状が悪化する可能性があるためやめましょう。
突き指は筋肉や関節、その他さまざまな組織の炎症が起こっている状態です。
無理に引っ張ると負担がかかり、炎症が悪化する可能性があります。
また、骨や靭帯が損傷していた場合、さらに重症化してしまうリスクもあるのです。
突き指をした場合は無理に引っ張ったり、そのまま指を使い続けたりせず、なるべく安静にして様子を見ましょう。
■整形外科における突き指治療
突き指の痛みを改善したい場合、整形外科で治療を受けることも可能です。
突き指に対し、整形外科では以下のような治療を行います。
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患部の固定
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薬物療法
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リハビリテーション
整形外科における突き指は、関節の固定やサポートをしつつ、鎮痛剤や湿布で痛みをやわらげるのが主な治療法です。
リハビリテーションの「物理療法」により、痛みをやわらげることもできます。
また、突き指の適切な治療が遅れた場合、指が固くなり曲げにくくなる場合もあります。
その際は、柔道整復師や理学療法士から個別のリハビリを受けることで、関節の可動域を回復させやすくなります。
■突き指で痛みと腫れが強いなら整形外科を受診しよう
突き指をした場合は、痛みや腫れの程度、指の変色や変形などに注意し、必要に応じて受診することが大切です。
放置した結果、大きなケガを見落としてしまい、治療が難しくなるケースもあります。
おかしいな?と感じたら、なるべく早めに整形外科を受診し、検査と治療を受けましょう。
『おおかわ整形外科』では、突き指やスポーツ中に起こった指のケガの相談も受け付けております。突き指後に痛みや腫れが強いと感じる場合は放置せず、お気軽に当院へご相談ください。


