リハビリテーション治療の一種に「物理療法」があります。
痛みがある方や、筋肉のコリがある方は、物理療法を受けることで改善が期待できます。
この記事では、整形外科のリハビリで受けられる物理療法について解説します。
物理療法に期待できる効果や、リハビリで受けられる物理療法の種類を詳しく紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
■リハビリで受けられる「物理療法」とは?
物理療法とは、機械を使用して痛みをやわらげる治療法です。
ここでは、リハビリで受けられる物理療法について詳しく解説します。
◎機器や道具で痛みを和らげる治療法
物理療法は、機器を使用して熱や電気を体に伝え、痛みやコリをやわらげる治療法です。
整形外科ではリハビリの一環として提供されています。
痛みの強い部位や慢性的なコリがある部位は、マッサージや運動で治療するのが難しい場合があります。
症状の強い期間は物理療法で痛みをやわらげ、徐々にほかの治療を取り入れるなどして、スムーズに治療を進めることが可能です。
◎痛みの緩和以外にもさまざまな効果がある
物理療法を実施すると、痛みの緩和以外にもさまざまな効果が得られます。
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血流の改善
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むくみの解消
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コリの解消
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筋肉の柔軟性の改善
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傷や損傷の治癒促進
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リラックス効果
血流の改善やむくみの解消などにより、体がスッキリして動かしやすくなる方もいます。
また、傷ついた組織を修復する効果も期待でき、治療をスムーズに進める補助的な役割も果たします。
■リハビリで受けられる物理療法の種類と効果
整形外科で提供される主な物理療法の種類と効果を解説します。
◎温熱療法
温熱療法とは、患部に熱を伝え、痛みの緩和や血流の改善を促す治療法です。
温めたパックを患部に当てて使用する「ホットパック」や、電波を使用して体の深部を温める「マイクロ波」など、さまざまな種類があります。
温熱療法は、筋肉のこわばった部位やむくみのある部位に対し、特に有効です。
痛みやコリが強い筋肉を温め、痛みをやわらげるのとともに動かしやすくします。
電気治療などと比べると不快感がなく、リラックス効果が得られる点も特徴です。
◎電気刺激療法
電気刺激療法は、皮膚に貼り付けた電極から電流を流し、痛みを緩和する治療法です。
「低周波」や「マイクロカレント」など、さまざまな種類の電気を使用して治療を行います。
体内に流れた電気は神経に作用し、痛みを緩和することが可能です。
また、筋肉のコリをやわらげ、血行を促進する効果も期待できます。
◎超音波療法
超音波療法は、体内に微細な振動を流し、自然治癒力を高める治療法です。
温熱療法と似た効果もあり、痛みの緩和や緊張の緩和なども期待できます。
超音波療法は、骨折などの治療で金属を挿入した部位にも使用可能です。
手術後に残った痛みの緩和や、深部の筋肉の緊張緩和に対しても使用します。
◎牽引療法
牽引療法は、関節や骨を引っ張って痛みを緩和する治療法です。
首や腰のヘルニアや、背骨が原因の痛みに対して使用します。
椎間板ヘルニアや脊椎椎間板症では、背骨から出ている神経が圧迫され痛みが生じます。
牽引療法で背骨を引っ張ることにより、圧迫されていた神経が解放され、痛みがやわらぐ場合があるのです。
また、骨と同時に筋肉も伸ばされるため、マッサージのような効果も得られます。
■物理療法だけでけがや病気は治せる?
物理療法を定期的に実施することで、痛みや筋肉のコリなどはある程度解消できます。
しかし、根本的な治療を希望する場合は、ほかの治療の併用も大切です。
整形外科のリハビリでは、物理療法以外に「運動療法」を提供しています。
筋力をつけ直すトレーニングや、関節を動かしやすくする訓練などを実施し、低下した機能を補強していきます。
物理療法は、運動療法を行う前の準備としても機能します。
痛みを軽減したり、筋肉を動かしやすくしたりできるため、トレーニングや訓練前に実施することも珍しくありません。
リハビリを受ける場合は、物理療法と運動療法を上手に活用し、治療効果を高めるとよいでしょう。
■物理療法やその他のリハビリは整形外科にご相談ください
物理療法を活用することで、痛みや体の動かしにくさの解消が期待できます。
ほかのリハビリや治療と併用すれば、治療をよりスムーズに進められるでしょう。
体に痛みがある方、違和感や動かしにくさがある方は、一度試してみてください。
『おおかわ整形外科』では、物理療法をはじめとしたリハビリテーション治療を提供しています。
柔道整復師による施術や、理学療法士による訓練など、専門的なリハビリを受けることが可能です。
リハビリ治療に興味がある方は、お気軽に当院へご相談ください。