「四十肩や五十肩は自然に治る」というイメージをお持ちの方もいることでしょう。
肩の痛みは自然に治る場合もありますが、適切に治療しなかったために、完治まで数年かかってしまう場合もあるのです。
この記事では、四十肩や五十肩の自然治癒にかかる期間や、早く治すためのポイントを解説します。
自然に治らない場合の対処法も紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
■四十肩・五十肩とは?
四十肩・五十肩は、肩関節に関わる組織が炎症を起こし、痛みや動かしにくさが生じる関節の病気です。
正式な診断名は「肩関節周囲炎」ですが、40~50代に見られやすいことから「四十肩」「五十肩」と呼ばれます。
肩こりや軽度の動かしにくさから出現しますが、悪化すると関節が固まってしまう場合もあるため、治療の必要性を見極めることが重要な病気です。
■四十肩や五十肩は自然に治るの?
四十肩や五十肩(肩関節周囲炎)は自然に治る場合もありますが、多くの場合は長い期間を必要とします。
症状が軽度であれば、時間をかけて自然治癒を目指すことも可能です。
中には筋肉痛や、一時的な筋肉の損傷が原因であり、数日~数週間で痛みが落ち着く方もいます。
ただし、痛みが強い場合や関節の動きが著しく悪い場合に放置していると、治療期間が非常に長くなってしまうケースもあります。
自力で肩関節を動かせないほどの痛みがある方や、日常生活に支障が出るほど動きが制限されている方には、適切な検査と治療が必要です。
■四十肩・五十肩の自然治癒にかかる期間
四十肩や五十肩の自然治癒には、おおよそ1~3年ほどかかります。
症状の強さや経過によって期間は異なりますが、悪化した場合はさらに長い期間が必要になる場合も。
自然治癒を選択する場合、必要以上に安静にしてしまい、関節の拘縮(固まって動かなくなること)を招く可能性があります。
一度硬くなった組織が再び動くようになるまでには数年かかってしまうため、運動やストレッチなどを自力で行い、拘縮を防がなければいけません。
自然治癒を待つ間は不便な生活を強いられてしまうことや、悪化してからの治療には時間がかかることを念頭に置き、治療方法を慎重に選択しましょう。
■四十肩・五十肩を早く治す方法
四十肩や五十肩を早く治すためには、以下のような方法があります。
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炎症期は安静にする
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肩関節に負担の少ない姿勢で過ごす
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炎症が落ち着いてきたら運動する
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無理に動かしたり負荷をかけたりしない
四十肩や五十肩には「炎症期」「拘縮期」「寛解期」の3つに期間に分けられ、それぞれの時期に適切な治療や過ごし方があります。
炎症期(痛みが強い時期)は無理に動かすと痛みが悪化するため、肩関節を安静にすることが大切です。
安静中は肩関節に負担がかからない姿勢を保つ為、クッションやひじ掛けの利用、運転を控えるなどの工夫をします。
炎症が落ち着く拘縮期や寛解期には、積極的に治療を実施し、関節の動きを促します。
時期ごとに適切な処置を行うことで、症状の悪化を防ぎ、治療が長期化するのを予防できるでしょう。
■四十肩・五十肩が治らない時はどうする?
自然治癒で四十肩や五十肩が治らない場合、早めに整形外科を受診することが大切です。
「放っておけば治る」「忙しいから治療は後で」と考えているうちに、関節が固まってしまう方も珍しくありません。
関節が完全に固まってしまうと、手術が必要になるケースもあるため、治りが遅いと感じたらすぐに整形外科で検査や治療を受けましょう。
整形外科では、レントゲンや超音波などを使用し、肩関節を詳しく調べられます。
理学療法士や柔道整復師が所属している場合、専門的なリハビリが受けられ、すみやかに完治を目指すことも可能です。
自然治癒を検討している方も、できるだけ早めに整形外科を受診し、肩関節の状態を調べましょう。
四十肩や五十肩で受診すべきかどうかについてはこちらの記事でも紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
■四十肩・五十肩の治療は整形外科にご相談ください
四十肩や五十肩は、放置していると症状が悪化し、治療まで時間がかかってしまう場合があります。
自然治癒を待つ方もいますが、適切な治療を受けることで、早く元通りの生活に戻ることも可能です。
痛みが強い場合や、様子を見ても治る気配が無い場合は、我慢せず早めに整形外科へご相談ください。
『おおかわ整形外科』では、四十肩・五十肩に対し、適切な治療と生活のアドバイスをご提供しています。
肩関節の詳しい検査はもちろん、理学療法士や柔道整復師による専門的なリハビリを受けることも可能です。
肩関節の痛みや動かしにくさを感じている方は、どうぞお気軽に『おおかわ整形外科』へご相談ください。